2012年6月3日日曜日

アジア日本

最近、告知ばかりだったので普通に日記を書いてみる。

2、3日前の夜8時頃、食事をして帰られるお客様の会計をしている時に50代くらいの東南アジア系の外国人男性が1人でご来店。
そのままレジに来て無言で何か書かれたカードを差し出してきた。
一瞬、強盗?とか大げさな勘違いをしたが(←超失礼)見ると
「私は留学生です。絵を描いています。自由に見て、良ければ買って下さい」
というような事が書いてある。
断る間もなく、おもむろに鞄から絵を出しカウンターに並べられた。
何だかキラキラピカピカした素材にシム・シメールとかクリスチャン・ラッセンみたいな感じの虎やイルカや馬の絵が描かれてあって、「どれが好き?」とか「奥さんにプレゼントしろ」とか「ほら、この辺に飾ったら?」と壁にかざしたりとか、ぐいぐい押して来るw

突然だったので少しビックリしたけど、鳥取なんかでもこんな事してる人が居るんだなぁなんて思った。
海外に出かけると、こんな事は日常的な事で珍しくもなく100%ボッたくられるので基本無視なんだけど、ちょっと面白くなって色々質問してみた。
「この素材は何?」、「どうやって描いたの?」、「どこから来たの?」、「なに人?(国籍)」など。
もっと色々突っ込んで聞こうとしたが、どうやらほとんど日本語が出来ないらしく、絵を売るのに必要そうな日本語しかしゃべらなかった。

国籍を聞くつもりで「どこから来たの?」と尋ねたら
「徳島。」
笑ってしまった。
ちなみに彼が店に入って来てから出ていくまでの間、怒ってる?ってくらい彼はずっと無表情だった。
何だ、このシュールなやりとりは!w

普段なら、こういった物売りからは絶対に買わないが、話の種になるし1枚買ってみてもいいかなー、とか思い始めた。
ただ、ぶっちゃけて言うとシメールやラッセンの様な絵に1mmも興味がないので選べなくて困る。
そして買う気があると思われるのも嫌だし、実際買わないかもしれないので素っ気ない感じでパラパラと見て「素敵な絵だけど要らないや」と言うと、頼んでもないのに「じゃぁ、¥1500でいいよ」(最初の言い値は¥2,000だった)
「いやいや、値段の問題じゃなくて欲しくないの」
「しょーがない、¥1,000でいいよ」(持ってけ、ドロボーみたいな動きをしながら)
「いや、要らない」
「え?半額だよ?」(驚いた様な顔で)

何と言うか、かなり最初の段階で「この人はおそらく留学生じゃないし、この絵も彼が描いた物かは怪しい」と思っていたので、ちょっとだけ嫌な気分になったが、この出来事自体が面白かったので騙されてみる事にした。いや、まぁ騙されてないかもしれないけど。
「じゃぁ、これを貰うよ」って1枚取って¥1,000渡したとたん、無言で ものすごーく事務的にササッツと片付けて出て行った。無表情のまま。
笑ってしまった。
ここ日本だよね?w

これがその絵。芥子の花。
色味が好きだったのとシメールやラッセンぽくないという理由で選んだ。



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